インカジが摘発されている
ネットカフェのような店内で、オンラインカジノでギャンブルが楽しめるという「インカジ」の摘発が相次いでいます。
インカジは、全国の繁華街などにひっそりと存在しています。
雑居ビルの一室で営業されており、キャッチなどについていくことで、こういったインカジに通う方も多いです。
インカジは、オンラインカジノを違法に提供している賭博の場なので、取り締まりの対象となっています。
経営者はもちろんですが、そこで遊んでいたプレイヤーも逮捕されてしまう可能性が非常に高いです。
インカジは社会問題ともなっており、2006年に国内で初のインカジが摘発されてから摘発が相次いでいます。
カジノカフェ摘発前後
一時期「カジノカフェ」は全国の繁華街などで多くみかけられました。
店舗内でオンラインカジノを楽しめるスタイルとなっており、ギャンブルファンを取り込んで繁盛しました。
オンラインカジノが法律のグレーゾーンにあることを悪用したものであり、運営側は客に対して「合法なカジノゲーム」であることをアピールしました。
しかし、2006年の2月に、京都のカジノカフェ「ゴールドラッシュ」が京都府警による摘発を受け、店員2人と客2人が現行犯逮捕されました。
客2人は店員からオンラインカジノが違法ではないと説明を受けていましたから、たいへんショッキングな事件です。
その後、全国各地で同様の摘発が相次ぎ、「カジノカフェ」の大半が繫華街から姿を消しました。
摘発容疑について
オンラインカジノで「賭博罪」を問うのは難しいとされてきました。
なぜならば、オンラインカジノを運営している業者は海外に拠点を設けており、日本の法律で取り締まれないからです。
では、今回の逮捕劇が生じたのでしょうか?
その答は、「ギャンブルの胴元行為」を日本国内でおこなっていたからです。
「カジノカフェ」の運営形態は問題視されており、警察内部では以前より内偵捜査を進めていました。
こうした運営をおこなっている店舗は、暴力団などの資金源となっている事例が多く、勢力拡大を封じ込める意義が大きかったのです。
「カジノカフェ」を「賭博罪」に問うためには、お金の流れを正確に把握しなくてはなりません。
地道な内偵捜査を重ねるうちに、店舗内で「カジノゲーム」に対するお金の流れが発生していることを突き止め、この点が「胴元行為」とみなされました。
店員2人は「常習賭博罪」、客2人は「単純賭博罪」をにらんで現行犯逮捕となったのです。
ゴールドラッシュ摘発の顛末
摘発された翌年の2007年1月に、判決が京都地裁より言い渡されました。
その内容は店員2人に対する「常習賭博罪」であり、「懲役2年・執行猶予5年」と「追徴金1億139万円というものです。
店員2人は仲間と共謀して、京都だけではなく名古屋でも「カジノカフェ」を実質経営しており、刑事責任が重いと判断されました。
教訓としなければならないのは、客も現行犯逮捕されている点です。
店員からは法律に抵触していない旨を説明されていたようですが、店舗のシステムを考えれば危険性を予測できたはずです。
今後もこうした店舗には十分注意してください。
違法であるインカジとは具体的にどういうものか
インカジが違法である理由は、上でも述べた通り店内で賭博行為が行われているということで、賭博罪に該当してしまいます。
また、店舗で金銭のやりとりや精算が行われているので、胴元が日本国内にあるということになります。
このため、インカジは、賭博罪として、すぐに警察が摘発することが出来る対象となっています。
反対に、オンラインカジノは、個人で参加することが出来るのですが、海外の業者が運営をしている上、サーバーが海外にありますので、これを取り締まることは非常に難しくなります。
日本人が海外でカジノをする事が問題ないのと同じように、オンラインカジノも、海外などの旅先で、カジノをするのと同じような理屈になるのです。
インカジとオンラインカジノは似ているようで、全く異なっているのです。
インカジは色んな理由で良くない
インカジは、暴力団が資金源として営業しているということもあり、一般人が足を踏み入れることで、あらゆるトラブルに巻き込まれる可能性がありますので、そういった面でもリスクがあります。
たとえば、インカジではオンラインカジノとは違い、やりたい放題となっています。
オンラインカジノの場合、公平性を保つため第三者である監査機関が監査をしていたり、安全性が確立されています。
しかし、インカジは、不正をチェックする機関がそもそもありませんので、やりたい放題となっています。
つまり、プレイヤー側が勝てない可能性がありますし、儲かったとしても、その支払いを誤魔化されてしまうケースもあります。
そういった面でもリスクがあり、到底おすすめできるものではありません。
インカジには決して足を踏み入れないように気を付けるようにしましょう。